2011/03/17

身体障害者手帳受取


10日の深夜、帰宅したら自宅ポストに案内書が届いてました。
翌日、11日の午前中には会議もなかったので、早速受け取りに行きました。

11日、東日本関東大震災の日です。揺れました。確かに激しく揺れました。打合せが終わって、都市機能を喪失してしまった街を徒歩でオフィスへ戻り、テレビに映る光景に、ただただ唖然とするだけで、気持ちがついてこず、言葉も出て来なかった。10%でも20%でも頑張って働き、その分を募金へ。今はそういう気持ちでしか表せない無力さを抱きつつ、同じ地震を過ごしたものとしても、被災地へできる貢献をする。

受取時の持参内容は以下
  • 印鑑
  • 案内通知書
  • 申請月からの医療機関領収書

受け取ったのは以下の3点。
  • 身体障害者手帳
  • 心身障害者医療費(通称:マル障)受給者証
  • 自立支援医療(更正医療)支給認定決定通知書
#写真は身体障害者手帳と心身障害者医療費受給者証

HIV+のどのブログを見ても、やっぱり複雑な心境が綴られてるけど、自分も同じです。何とも言えない疎外感や劣等感、羞恥心とか…いろいろな感情が入り乱れてたように感じてます。
区役所を後にして、駅まで向かう道のり、ずっとすれ違う人の目を見ることができず、下を向いていたような気がします。

今回窓口を担当してくれた区役所職員の方、要領よくかいつまんだ説明をしてくれた。

  • 身体障害者手帳とマル障受給証は、健康保険証と3点1セットとして使用。
  • 自立支援医療(更正医療)支給者決定通知書は、医療機関に提出すればOK。念のため控えをコピーで保管しておくといい。
  • 加えて、3級の方は少額ですが、給付金があります。僅かですが、高額医療費にご利用ください。

最小範囲で必要事項をまとめてくれたように思う。
この手帳や受給者証を活用するのは、4月から。実際に医療費がどれくらいになるのか判らない中で、或る意味、自分は開き直っている。

“活用できる制度は全て活用している。その結果、どんな額になってもそれを受け入れるしかない”

そういう開き直り。

優遇されてる分、HIV+というその代償は、“免疫機能障害”と手帳に記載され、自分はHIV+ですと公言してるようにも感じる。
このブログと同じで、唯一公言できてる場所のように感じる。

2011/03/11

身体障害者手帳のご案内

こんなタイトルの用紙が区役所の茶封筒に入って今日届いた。
そして、同じく今日、先週行き損じた検診にも出向いてきた。


まず、問題の投薬開始については、激務期であることを考慮して延期となった。
深夜か明け方か判らないが、数時間は眠れている状況ではあるものの、まともなサイクルではなく、自分時計も体時計もよく判らない。皮膚疾患の炎症を抑える薬も、極度に眠気を誘うもので、その処方薬も寝坊が怖くて飲めなかったりしている。稼働時間も睡眠が少ない状況で飲むと、これまた脱力感というか虚無感というか、“ぼーっと”意識が遠くにいってしまうため、支障感じて飲めなかったりしている。
そんな状況で定期的な摂取をマストとする投薬治療は、延期された。

そして、身体障害者手帳の申請書の記載内容に自覚症状との乖離を感じていた自分。
ソーシャルワーカーが話しをしてくれていたようで、担当医からこんな言葉を受けた。

“アレルギー症状の皮膚疾患があるから、平均よりも早めに投薬開始を行い免疫機能の現状維持を最低でも維持する。また、向上させることへの取り組みであることをまず覚えていて欲しい”
“申請書の件は、内容に違和感があったかもしれないけど、投薬開始を行うための身障者認定への配慮したものだから、心配しないで。”

なんだろう、予想通りの言葉に少し残念な気持ちだった。
今更、HIV+が誤診だった。なんてことはないはずなのに、どことなく冷たくも温かくもなく痛みも安堵もない壁に挟まれたような… 直視すべき現実を淡々と突きつけられたんだろう。

採血検査も次回。
先週、行き損じてしまった故、他の2つの診察は予約外だと時間もなく見送り、皮膚科とHIVの2科だけで終了。

医療費も、処方薬込みで4,000円弱と嵐の前の静けさのように感じられた。


さて、身体障害者手帳も承認された。ここからの課題はやっぱりHIVへの投薬治療。

ビタミン剤で練習を行うこととなり、処方薬受け取り時には薬剤師さんといろいろ話した。
結果、自分のような昼夜関係なく睡眠も仮眠の積み重ねのような場合、食事時間も不規則なので、確実に飲めそうな時間帯を探すことから始めよう!と。

意識のない自分には、意識することから始めるゼロスタート。
食前食後に左右されない薬で検討する方向だとか。
有り難い配慮であり、オフィスで業務中に飲まなくてはいけないのか?不安もある措置で、何とも言えず、目の前の課題にどう対処できるのか、少しずつ自分なりの歩み寄りを行う他なし。

少しずつ… やっていこう。
ビタミン剤、今、飲んだ。

2011/03/06

Dayta

医師とのコミュニケーションって、みんなどうしてるんだろう?

皮膚疾患が酷くなると、写真を撮って、それを医師に見せたり。
通院するときに、必ずや酷い状況だということはなかったりするので、こんな状況で痒みが酷いとか赤みを持つとか、自分が感じる不安を言葉無くして、伝え共有する。

投薬開始にあたって、何らかログを残しながら挑めればと思うものの、要となるCD4値もきちんと記録出来ればいいな…。

自分はiPhoneを使ってるので、不調時の所感や皮膚具合をメモったり写真撮ったりしてるものの、効率よく管理できるアプリを探してました。

Dayta。これなんかいいかな?

数値系なら何でも対応できるログアプリ。グラフとして視覚化できるのも有り難い。

既にレポートされてるサイトがあるので、参照まで記載します。
http://www.elegant-apps.com/apps/dayta/
http://mickymac.blog2.fc2.com/blog-entry-668.html
http://www.hw2-suito.com/archives/132 

自分の意志とは別に生きる自分の体を知るために活かせるといいな。
他にも活かせるものがあれば、是非是非教えてください。

2011/03/05

Hurdle

行き損じた。投薬開始となる診察。

忙殺気味な状況ではあるが、さすがにほぼ徹が続くと、疲弊してしまう。
“8時起床→翌日5時帰宅”を数日繰り返した結果、診察日には目覚ましにも会社からの電話にも気付くことなく、目覚めたら午後過ぎてる始末。

今回から診察日は形は休暇ということにしてる。
投薬開始で、処方された薬をたんまりと会社に持っていくことは避けたいし、投薬開始前の現状ですら既に、皮膚科だの内科だの薬はたっぷりと受け取っている故に、スーパーの買い物帰りのような荷物になってしまうから。

多忙な結果、診察日すら疲れ切って向かえなかったりしてる状況で、投薬がもたらすルールや継続に自分は対応できるんだろうか? そういう自問自答が、寝坊で一気に目が覚めた矢先に溢れてくる。規則正しくない自分なりのハードル。

結局、開き直って出社予定の夕方までのんびりと休息することにした。
予約はないが、診察はまた来週、行けばいい。HIVと皮膚科だけなら正午には終了できてるだろうし。

こんなに忙殺される生活のなかで、“いつHIVに感染する時間があるんだ?!”と我ながら思う。忙殺された毎日、ゲイエリアには近づかない日々。そんな自分に、自分で突っ込みを入れたくなる。

忙しくはしてるが、土日、割と休める時期だって状況に応じてちゃんとある。
恋は盲目というけど、睡眠時間を削っても“会いたい”と思える人が、その昔はちゃんといた。
その後、しこりが残るようなトラブルもあったりで、くっついたり離れたりを繰り返し、今は離れてる。もう会う機会はないと思う。

自分は、ゲイのSNSで何人かと出会った。セックスに至った出会いもあるが、そこまでには至らず、たまにメールを交わす知人にも巡り会えた。故に、これまでにセックスした相手は、無論、時間を削って夜な夜な会いに行った彼以外にもいる。ただ、リスクのあるセックスをしたのは、その彼だけ。

もちろん、アナルセックス以外にも感染リスクは存在することは承知してるが、感染時に起こると言われる発熱などの諸症状は、彼と付き合ってる期間の出来事で、付き合ってる期間には、他者とのセックスはなかった。

自分がHIVへの感染を疑った時、当然のように相手へ疑念を持ち、疑念をストレートにぶつけられずにいた。うっすらと自分以外ともセックスをしてる人がいることは感じてたものの、また、自分も彼にとってはそういう体だけの関係の中のひとりと自覚するのも避けてるように感じ、微妙な疑念が形を変えて表面化する嫌味が関係を悪化させたりもした。

そういうふうにしか対応できない自分、疑る姿勢だけの自分にも嫌気を感じ、しばらくたってから、やっと一緒に検査を受けることを提案することができた。

結果、2人とも+。

検査結果の帰り道、“支えていく関係で頑張ろう” とどんな目的に向かってるのかも判らない自分の姿勢とは反対に、検査結果の動揺なのか、彼はいろんな言葉を発しながら、何気に酷いことも言ってたり。 支え合うことを掲げてはいても、自分も自分がかわいいのだろう、溢れてくる不安に飲み込まれ何もできず、HIV+であること、ゲイであることを忘れるように、仕事に励み、仕事仲間と飲んだくれたり。余計なことを考えないように無心で泳いだり。

元気かな? 病院ちゃんと行ってるかな? と余計なお節介と共に、彼のことは思い出す。
唯一、自分がHIV+であることを知る彼だし。

それなりの時間が流れて、自分と向き合う時間も持てたりで、 幸せな気持ちで毎日眠りにつけられるよう自分なりに歩ければいいかと。

HIV+な自分にとって、恋するハードルは高く険しいものだけれど、未来のハプニングを歓迎する自分でいたいな。

そんなことを考える時間があったら、目の前のこと片づけ、来週、無事に検診に行けるよう、時間を捻出しなければ…。